モンテッソーリ教育は、今世紀初頭、イタリアの医師であり、教育者である マリアモンテッソーリ女史が行った教育法をもとにしたものです。 子ども達が知的・情緒的・人格的に・健やかに成長する点が高く評価され、 20世紀を通して世界各国に普及しました。日常生活の基礎能力(生活力) から、かず・ことば・文化の知的教育、さらに人格形成の基礎づくりまで幅広 い内容を含み、一人ひとりの個性を大切にはぐくんでいく教育として知られて います。 |
子ども達は、大人が考える以上に何でもできるのです。 子ども達ができないのは大人が勝手に「できない」と決め付けて しまうから。 やらせてあげなければ、できるようにはなりません。 子どもの家では、身支度・料理・洗濯・お食事の準備などの日常生 活の練習を大切にし、子ども達が自身をもてるように援助します。 この自信・万能感が、「新しいことに挑戦する意欲」の土壌と なります。 |
子ども達が好奇心の固まりであることは、みなさんよく経験なさって いることでしょう。 子どもは身の回りの環境を徹底的に探索し、自分のものにしようと します。 その環境には、私たちの生活になくてはならない数とことばそして 理科や社会も含まれているのです。 モンテッソーリ教育には、彼/彼女の好奇心に応える、算数・言語 文化の活動も用意されています。決して上から教えるのではなく、 子どもが活動を通して、自分のペースで無理なく身につけられる知 性の教育です。 |
大人の社会は、さまざまな年齢・経験・立場の人々が強調することで 成り立っています。 子どもの家の縦割りクラスも、1歳から6歳まで、年齢の開きのある子 ども達の小さな社会です。大きい子は小さい子をいたわり、面倒を見 てあげます。 小さい子は大きい子を見習い、尊敬し、たくさんのことを学びます。 ここに、温かい心の働きが生まれます。家庭に兄弟の数が少なくなっ た今こそ、縦割りクラスの重要性は増しています。 |
モンテッソーリ教育は、子ども自身による「自由な選択」から始ま ります。 子どもが自分で、今日したい活動を選び、継続して主体的に関わる。 そうしてはじめて子どもの活動は「人格の成長」へと結びつくから です。 いやいや始めたことや、強制されて取りかかったことは、子どもの 人格の深いところまで届かず、自主性や集中力を育む力とはなり ません。ただし、ここでいう自由とは、無限大の自由や放任ではあ りません。 大人の社会と同じように、ある一定の厳格なルールの下にあり、特 に幼児期にもっとも大切な「秩序の感覚」を優先した上での自由です。 |